助成金・補助金とは?
補助金/助成金とは、直接的・間接的に公益上必要があると政府が判断した場合、民間もしくは政府に対して交付する金銭的な給付金のことです。
融資とは違い、補助金・助成金は原則的に返済不要。
創業融資による資金調達は、起業時に必要な不足資金を迅速に調達できるという意味で、活用する意義は大きいが、創業融資はあくまで借入れ。いずれ、利益の中から、返済していかなければなりません。
もし、効率的に補助金・助成金を活用できたなら、原則的には返済が不要な資金を事業に活用できるということになります。この点が補助金・助成金を活用する最大のメリットであり、起業術ともいえます。
融資とは違い、補助金・助成金は原則的に返済不要。
創業融資による資金調達は、起業時に必要な不足資金を迅速に調達できるという意味で、活用する意義は大きいが、創業融資はあくまで借入れ。いずれ、利益の中から、返済していかなければなりません。
もし、効率的に補助金・助成金を活用できたなら、原則的には返済が不要な資金を事業に活用できるということになります。この点が補助金・助成金を活用する最大のメリットであり、起業術ともいえます。
助成金と補助金の違いとは?
補助金と助成金の明確な違いは難しいが、ざっくり2つの大きな違いがあると覚えておくとよい。
1つは、受給の難易度。助成金は要件等が合えば受給できる可能性が高めなのに対し、補助金は予算の関係上、採択の上限が確定していることが多く、申請しても受給できない場合も少なくない。
もう1つの違いは、申請期間である。助成金は随時、あるいは長期間の申請期間が設けられているものが多いが、補助金は申請期間(公募期間)が短く、一ヶ月程度しかない場合もある。
1つは、受給の難易度。助成金は要件等が合えば受給できる可能性が高めなのに対し、補助金は予算の関係上、採択の上限が確定していることが多く、申請しても受給できない場合も少なくない。
もう1つの違いは、申請期間である。助成金は随時、あるいは長期間の申請期間が設けられているものが多いが、補助金は申請期間(公募期間)が短く、一ヶ月程度しかない場合もある。
起業家が活用できる補助金・助成金の種類は大きく分けて4種類
起業に関する補助金とひとことで言っても、その種類や目的にはさまざまなものが存在している。大きく分けると次の4つに分類できる。
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- 経済産業省(経産省)系(創業補助金/小規模事業者持続化補助金/ものづくり補助金など)
- 経済産業省系の補助金とは、起業促進、地域活性化、女性若者の活躍支援、中小企業振興、技術振興などの施策を目的として、経済産業省が実施している補助金。補助金を受給するためには、それぞれの補助金ごとの募集要件を満たしたうえで応募し、審査を通過することが必要となります。合格率(採択率)は、補助金によって異なりますが、数%~80%程度まで幅があります。また、同じ補助金でも、募集を数回に分けて募集することがあり、回により採択率に変化が見られるのが特徴です。
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- 厚生労働省系の助成金(キャリアアップ助成金等)
- 厚生労働省系の助成金とは、雇用促進、労働者の職業能力向上などの施策を目的として、厚生労働省が実施する助成金です。経済産業省系の補助金とは異なり、助成金ごとの要件を満たしていれば、審査員の審査で落とされるという概念がないのが特徴。基本的には「雇用」に関連する助成金であるため、起業時に人を雇用する計画があるときは、事前にチェックしておくことが望ましいでしょう。一部例としては、トライアル雇用奨励金、キャリアアップ助成金などが挙げられます。
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- 自治体独自の補助金・助成金
- 市区町村などの各自治体が、地域内の産業振興などの目的で、独自の補助金・助成金を実施していることがある。その内容は多岐に渡る。積極的に行っている自治体と、それでない自治体とで温度差があるのが特徴だ。自身が起業する予定の市区町村で、あらかじめ実施している補助金・助成金がないか、チェックしておくとよいだろう。例(現行制度・過去制度含む)としては、融資の利子補給、信用保証料補助、店舗の家賃補助、ホームページ作成費用補助金、展示会出展費用補助金などが挙げられる。
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- その他の補助金・助成金
- 上記以外にも、大手企業、政府系金融機関、各種の財団などが、独自に起業家への補助金・助成金制度を実施していることがある。採択されるのは、極めて優秀なビジネスプランを持つ数名の起業家という厳しい世界ではあるが、自信があれば、応募してみるのも大きなチャンスをつかむキッカケになるかもしれない。
開業に使える補助金と助成金(一例)
創業促進補助金 | 起業や創業を行う方に対して「必要な経費の一部」を補助する制度。補助率は3分の2まで、100万円〜200万円の範囲で資金が受けられる。申込は、各都道府県の相談窓口(創業・第二創業促進補助金事務局)で受け付けている。 |
第二創業促進補助金 | 事業継承を行ったあと、新しい事業や新分野にチャレンジされる事業者に「必要な経費の一部」を補助する制度。補助率は3分の2まで、100万円〜200万円の範囲で資金が受けられる。また、既存事業を廃止する場合は、最高800万円の廃止費用(補助金)が受けられる。申請は、各都道府県の相談窓口(創業・第二創業促進補助金事務局)で行う。 |
雇用保険受給資格者創業支援助成金 | 雇用保険の受給資格者が創業し、雇用者となった場合、事業に必要な費用を最大150万円まで助成し、失業者の自立を支援している。申請は、最寄りのハローワーク(公共職業安定所)で行う。 |
小規模事業者持続化補助金 | 小売業やサービス業(従業員5名以下)、製造業の事業者に対し、補助率3分の2まで「上限50万円」の助成を行う。受け取った資金は、広報費や商品開発費、設備投資にも使える。本補助金は、日本商工会議所、全国商工会連合会で申込できる。 |
新・ものづくり補助金 | 革新的な取り組みを行う事業者に対し助成を行う制度。飲食店の場合は、地産地消や販路の拡大、地域活性化等をテーマに申請できる。アイデア性やオリジナリティが求められるので、申請するにあたってコンセプトを練る必要がある(※ 事業計画は、認定支援機関に確認してもらう必要あり)。申請は中小企業庁が受けている。 |
分煙環境整備補助金制度 | 店内の分煙化に必要な資金を補助する制度。補助率5分の4まで、最大300万円の助成が受けられる。申込は、東京都産業労働局観光部で手続きを行う。 |
港区新規開業賃料補助制度(東京都) | 月額5万円(賃料の3分の1)を助成し、事業者の家賃負担を軽減する制度。対象となる経費は、店舗だけで無く事務所の家賃にも適用される。 |
新規開業家賃補助事業(松本市) | 1年目は月額8万円(賃料の10分の3)2年目は月額6万円(賃料の10分の2)を上限に助成し、事業者の家賃負担を軽減する制度。対象は松本市に居住していることが求められるが、助成金は店舗以外にも、事務所費用にも適用される。 |
中小企業雇用創出人材確保助成金(労働省) | 雇い入れる人材(雇用保険受給者)一人あたり「平均賃金の4分の1」までを助成する制度。最大8名まで申請でき、新規創業者の人材確保に活用できる。 |
中小企業雇用創出管理助成金(労働省) | 新規創業者の雇用管理費用を助成する制度。雇用管理改善事業に要した費用の3分の1(最高100万円)の助成が受けられる。ただし、雇用した従業員は雇用保険に加入しており、経営革新に30万円以上の費用を投じた場合のみ本助成金が適用となる。 |
中小企業雇用創出等能力開発給付金(労働省) | 従業員の教育訓練に要した費用の半分、もしくは教育期間中の賃金2分の1を助成する制度。 |
ベンチャー予備軍 発掘・支援事業(商工会議所) | 新規事業の開拓、地域においてベンチャー企業を立ち上げる創業者、団体に対して助成を行う制度。助成内容や資金申込については、日本商工会議所・各県の商工会議所連合会で確認のこと。 |
開業に使える融資制度
新規開業資金 | 事業の新規立ち上げ、もしくは事業開始7年以内に利用できる融資制度で、最高7,200万円(運転資金は4,800万円まで)の融資が受けられる。 |
女性、若者、シニア起業家支援資金 | 女性や若者、シニア世代が利用できる融資制度で、最高7,200万円(運転資金は4,800万円まで)の融資が受けられる。 |
新事業活動促進資金 | 経営の拡大や、第二創業に利用できる融資制度。最高7,200万円(運転資金は4,800万円まで)の融資が受けられる。 |
企業活力強化資金 | 店舗の新築やリフォーム設備投資に利用できる融資制度で、最高7,200万円(運転資金は4,800万円まで)の融資が受けられる。 |
地域活性化・雇用促進資金 | 地方での雇用創出、地域の事業活性化に利用できる融資制度。最高7,200万円(運転資金は4,800万円まで)まで対応。 |